京都大学おすしだいすきクラブ活動報告

寿司を食べたり作ったりするサークルです。

活動報告『突発:京都中央卸売市場に行こう』

こんにちは。

京都大学おすしだいすきクラブの活動報告です。

 

吉田キャンパスのある百万遍から南に5キロ、七条のあたりには市場があります。

京都中央卸売市場といいます。普段、総会用に魚を買うにはだいたいスーパー、たまに通販という感じですが、プロが使う店まで足を伸ばせばもっとレアなものが手に入るんじゃないでしょうか。

 

そんなわけで人を集めました。

前々日に募集&朝7時集合というハードスケジュールでしたが、無事4人の命知らずが集まりました。がんばれば自転車で行ける距離ですが、魚を無事なまま運ぶのが難しいので車を借ります。

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着きました。8時少し前です。

かなり早起きしたつもりでしたが、ぼちぼち店仕舞いも始まっているような感じでした。市場的にはもう遅い時間なんでしょう。

市場周辺はターレ(画像左下)が縦横無尽に走っており、さらに路上の荷物も多いので運転がめちゃくちゃに怖いです。不死身のアンダイン戦です。七条新千本から北上することで直接駐車場にアクセスできるはずなので、必ずそうしてください。さもなくば死です。

 

1時間くらいで買い物を終え、無事に帰ることができました。

昼食に間に合うようにかなりテキパキやっていく必要があります。同行者たちには寝ていてもらいました。

 

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ハギです。ウマヅラハギで合っているでしょうか。売っているときは「カワハギ」と呼ばれていたので、あんまり区別してないのかもしれません。活きている状態だったのを目の前で締めてもらい、テンションが上がりました。プロの技はいいものですね。

 

ハギ類ははじめて捌いたんですが、本当に皮がベリベリと剥げたのが面白かったです。魚を捌くうえで一番むずかしい行程は皮引きだと思っているので、大変ありがたい魚です。ただし、普段扱う魚とは若干違った手順で捌く必要があったのでトータルでは苦戦しました。かなり巨大な肝がボロンと入っていたので当然食べます。

 

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ヒラメのアラ煮です。

寝てる人間か、手が魚まみれの人間しかおらず、調理過程がぜんぜん撮れていません。許してください。ヒラメの頭・卵・謎臓・肝が入って500円のパックがあったので買いました。肝以外を煮たのがこの料理です。

 

とりわけ卵がおいしかったです。ヒラメの卵は初めて食べたんですが、たらこよりさらに細かい粒にほどよい脂感があり、甘辛い煮汁とよく合います。ほぐして白米にのせ、煮汁をかけるとかなり最高の食べ物になります。この卵のために煮汁が一瞬で無くなりました。

 

また、パックに入っていた謎の内臓も一緒に煮ました。頭の直後についていたこと、内部にひだひだ構造があったことから胃袋ではないかと思います。塩で揉んでヌルヌルを落としてから煮汁に投入しました。豚などの胃に比べるとかなり柔らかく、かつ脂身らしきプルプルもあり、肉で言うなら言うならシマチョウに近いです。臭みなどは一切なかったので、ひょっとするとかなり良いヒラメのアラだったのかもしれません。

 

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肝はそのまま刺身にしました。

湯通ししてから血管を破き、氷水に数分浸してブツ切りにしたものです。

 

「ぺやん」という感じの味でした。

下処理が過剰だったのかもしれませんが、香りや味がほとんどなく、脂と舌触りだけを楽しむ感じのものです。

レバ刺しの要領で塩ごま油を用意したんですが、旨味を補えるようなものの方が向いていそうでした。色々つけて試した限り、ポン酢がかなり良かったです。そもそも火を通して濃いめのタレとかで味付けするのが良い気もします。生のフワフワした食感も悪くはないですが、せっかく脂が乗っているので加熱してねっとり方向に進めたほうが向いてるかもと思いました。

 

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マグロのカマです。

宮城のホンマグロらしく、サイズもかなり大きいです。かなり良いやつかもしれません。

ごく一部は身をすきとって生で食べてみましたが、筋が多い上やや生臭いので加熱したほうがよさそうでした。強めの塩とコショウ、にんにくを乗せてオーブンで焼きました。

 

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光の問題で消し炭に見えますが、ちゃんと食べられる状態に焼けています。赤身なのも手伝ってか、味はほとんど肉でした。可食部を発掘する宝探し感と合わせて、かなりハレの日の料理です。食卓に上がった際のウヒャ~~が強く、ごちそう力があります。

 

いわゆるカマトロなんかが取れる部位であるんですが、たいして冷やさず売ってたために生食しがたい状態だったのではと考えています。

食べてみてわかったんですが、巨大な骨が入り組んでいて、まとまった身を切り出すのはかなり面倒です。それでいくらか雑に扱われてたのかもしれません。絶対買いに行くからキンキンに冷やしたやつ置いといて!と頼めばいいのかもしれません。それには事前に親愛度を上げる必要がありますね。

 

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最初に捌いたハギは寿司にしました。これも撮り忘れていますが、肝は裏ごしにして、醤油とあわせペースト状にしました。

新鮮だからか、食感はいいものの身の味は無個性でした。しかし肝ペーストがあると話は別です。まったりした食感とパンチの効いた香りが合わさって完全寿司が誕生します。肝まで食べられるハギが手に入ったらぜひまたやりたいです。また、撮り忘れましたがハギのアラ汁もこしらえました。

 

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最後に、ウニも買いました。おまたせしましたすごいやつ。

「いいのか!?」と買うべきかかなり迷ったんですが、ちょうど予算内のウニが見つかり買ってしまいました。「1カンあたりのウニをケチるより最強の1カンを作るべきでは」という提案を受け、最強を志すことにします。

 

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そんなわけで誕生した、最強です。いつぶりなのかわからないくらい久々にウニを食べましたが、非常においしかったです。潮(うしお)!!!となる味。

 

品数・ボリュームともにかなり満足感がありましたが、交通費込みでも1人1000円ちょっとで済みました。世相の都合でいい魚が値崩れしている影響は大きいと思いますが、スーパーの魚売り場とは質・量共に段違いなのでまた行きたいです。行きましょう。

 

ただし早起きだけは覚悟しておいてください。

 

ウニが入ってた箱に妙な愛着が湧いたので、寿司下駄としてセカンドライフを送ってもらうことにしました。

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見抜かれました。

それではまた次回。