京都大学おすしだいすきクラブ活動報告

寿司を食べたり作ったりするサークルです。

活動報告『鰤走』

こんにちは。

京都大学おすしだいすきクラブの活動報告です。

 
先日の総会は12月開催だったのですが、うかうかしていたら2月になってしまいました。ぜひ2020年の気持ちで読んでください。

 

総会:

集まって寿司を食べる。

楽しい。

 
今回はこれです。

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こういう仕組みです。以前の企画もそうでしたが、デカい魚をまるごと食べることは一種の「走」だと考えています。

 

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ブリが届きました。

高知かわうそ市場というサイトで取り寄せたものです。サイズはバンギラスの5倍ありました。

 

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これだけ大きい魚を扱うのは初めての経験なので、かなり苦戦しました。


特に皮引き。

3枚おろしの状態だと身が重すぎてうまく扱えず、背側・腹側に分けてから再チャレンジしたんですが、そもそも皮が薄くて脆い!別途チャレンジしてもらったウホホウホも苦戦していました。これをスパァンと剥けるのはかなりの手練れだと思います。

 

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苦闘ぶりを感じてください。

ただ、この時点で脂のノリがゴキゲンであることがわかっており、半ば勝利を確信した気持ちでした。

 
えっちらおっちらと解体を済ませ、料理に着手。せっかく1匹あるのでブリ料理をいろいろやることにしました。

 

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まず『カマの塩焼き』です。

カマとは首下にある脂がメチャメチャに乗った部位です。箸でつかんだら自壊していくほど脂と汁気が多く、もうかなりおいしい!

単体でもメインを張れるくらいの品でしたが、まだまだブリはあります。かなりの多幸感です。ゆえ、心を鬼にして次の料理の準備をしました。

 

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『ブリしゃぶ』です。

本当に見たままの料理で、薄切りのブリを昆布出汁でシャブにして食べます。これがもうおいしいのよ!

元より生で食べる予定のブリなので、火の通りを気にする必要がありません。中がわずかに冷たいくらいのシャブ加減で食べると生と加熱のいいところが時間差で襲ってきてかなり最高でした。脂が!身の味が!

 

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ここで突然、甘エビが出てきました。

用意していないんですが。なぜ?会員宅にあったものを持参してくれたらしいです。ありがたいことですね。

 

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せっかくなのでこれもシャブにしました。うまい!

 

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あと抱卵していたので、せっかくなので取っておきました。きれいな青。甘エビの卵はかなり異常な色をしていて面白いですね。

 
ごはんが炊けたので、満を辞して寿司をやります。

 

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できました。

波瀾万丈なく寿司を握れるようになってきており、クラブ全体の握力向上を感じます。元のブリがおいしいので、当然この寿司もおいしかったです。

 

さて、寿司の上になんか色々が載っていますね。これは、いくらブリが美味かろうと単体では飽きるだろうという危惧のもと開催されました。つまり

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『薬味王』です。参加者各位が薬味を持ち寄り、最強を決めます。

 

全選手入場!をやりたかったんですが、全員が揃っている写真を撮り忘れました。すみません。

先ほどの写真は右から辛味大根、わさび、ゆず皮、みょうが、ブロッコリースプラウト、添え物のすだちです。

 
他にも山椒、ラー油、一味などのエントリーがあったかと思います。

 

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なお、今回のワサビはちゃんとすりおろしたものです。

 

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併せて紅葉おろしも作りました。既製品を見たことしかなかったんですが、ふやかした唐辛子を大根に突き刺してからおろすらしいです。

 

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つまり、こういうことです。すこしオチョナンさんに似ていますね。リンク先やや怖いので注意してください。


対ブリの薬味に求められるのは、やはり脂を受け止める度量でしょう。なのでさっぱり系、酸味系は押し並べて強かった印象です。

特にすだちは参加者8人中3人から最高評価を受けており、今大会の優勝者となりました。おめでとうございます。

 
また、辛味大根が同率1位でした。ふつうの大根より小ぶりで水分が少なく、辛味成分が多い大根です。これも強い脂と張り合えるインパクトが評価された形でしょう。

 
結果はわりと妥当なところに落ち着きましたが、ここから考えられることもあります。たとえばマスタードは辛味大根と似た辛味成分を持っていて、かつ酢漬けなので酸味もあります。香りの相性が未知ですが、味だけ考えたら相性がいいのではないでしょうか?

 
また、今回はブリについてでしたが、バトルフィールド(魚種)が変われば結果も大きく変わるはずです。カツオあたり面白いかもしれません。

 

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甘エビも寿司にしました。

 
身の部分は食べ尽くしましたが、まだアラが残っています。

 

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ので煮ました。『ブリ大根』です。

 

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かなり巨大である頭をどう御すか悩んだんですが、うまく兜割りにしてくれました。ありがたいですね。それを大根と煮て完成です。

骨や皮から大量に溶け出したゼラチン質がもう最高においしく、煮汁まで含めて一瞬で食べ切りました。アラはいいものですね。

 

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前回の出汁割りで味を占めた勢力が煮汁割りをしていました。これもけっこうおいしかったです。ゆずの皮を浮かせるといい感じに合いました。

 
今回は「うまい」しか書いていない気がします。巨大な魚を仕入れると美味しいし楽しいということが分かったので、また季節に合わせて何か仕入れたいと思います。次またブリを料理する機会があれば胃や心臓まで含めて食べたいですね。

 

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最後になぜかケーキが出てきたことで、かなり最高の状態で終えることができました。ありがとうございます。


それではまた次回。